
全国医学部長病院長会議(会長=小川彰・岩手医科大学長)は5月25日、新型インフルエンザ対策の一環として、資金を伴った病院設備の拡充などを盛り込んだ提言を麻生太郎首相と舛添要一厚生労働相、塩谷立文部科学相に提出した。
「新型インフルエンザ対策への提言」は、同日に厚生労働省が発表した新型インフルエンザ対策の方針転換を受けたもので、方針転換を現場の実態に即した行政の対応の「第一歩」と評価しながらも、実態が刻々と変化するのに合わせて「改変は今後も不可欠」と主張している。
また、検疫に重点を置いたこれまでの対策では、国内対策がおろそかになっていたため、国民は安心して医療を受診できず、医療者は安心して治療・看護を行うことができないと指摘。このため早急に対応すべきこととして、「国家の人的・物的・資金サポート」と「法整備・行動計画の見直し」の2点を提言している。
人的・物的・資金サポートとしては、▽隔離室、陰圧室、臨時用発熱外来スペースの整備など、資金を伴った病院設備の拡充▽抗原検査やPCR(遺伝子)検査の体制整備▽テレビや新聞、インターネットによる正確な情報提供と啓発活動▽発熱相談センターへの支援―を列挙。また、法整備・行動計画の見直しでは、▽現代社会に逆行する検疫法の見直し▽正しい情報の発信と、現実に即した対応をするための行動計画の見直し▽既存の規則の弾力運用―を挙げている。
■医学教育への予算措置も要望
同会議はまた、医学教育の質を担保するため、学生数の増加に応じた教員数の確保、教育環境の充実、教育現場の過酷な労働状況改善のための予算措置を求める要望書も提出した。国は今年度、医学部や医科大学の入学定員を693人増やしている。
(キャリアブレイン)
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