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2009/08/10 悪性脳腫瘍:ウイルス注入で破壊 東大が初の臨床試験

再発した悪性脳腫瘍(しゅよう)の膠芽腫(こうがしゅ)に対し、がん細胞だけに感染して増殖し破壊するよう遺伝子を組み換えたヘルペスウイルスを注入する国内初の臨床試験を、東京大病院が始める。同病院が10日、発表した。学内倫理委員会や厚生労働省などの承認を得ており、8月下旬以降に実施する。

 膠芽腫は約10万人に1人の割合で発症する。外科手術でがんを摘出し、放射線治療と化学療法をしても平均余命は術後12~14カ月程度。再発後は5~9カ月程度で、有効な治療法がない。

 ヘルペスウイルスは、人のほぼあらゆる種類の細胞に感染できる▽細胞を殺す力が強い▽抗ウイルス薬があるため治療を中断できる--などの特徴がある。研究チームは、ヘルペスウイルスの遺伝子三つを組み換え、がん細胞だけに感染して増えるようにした。

 皮下に膠芽腫を埋め込んだマウスに、このウイルスを注入すると、腫瘍の大きさが縮小した。安全性も確認されたという。

 臨床試験は、再発した膠芽腫患者の頭に小さな穴を開け、患部に針を刺してウイルスを注入する。患者計21人に実施し安全性と効果を確かめる。

 藤堂具紀(とうどうともき)・東京大特任教授(脳神経外科)は「ウイルス療法は、放射線治療や化学療法と並ぶ新しい治療法になる可能性があり、脳腫瘍への応用は国内では初めて。試験後は、製薬企業などの協力を得ながら治験や薬事承認を目指したい」と話す。

 臨床試験への参加の問い合わせは、http://trac.umin.jp/hospital/ct.html。

毎日jp




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