
英系製薬会社「グラクソ・スミスクライン(GSK)」がカナダ工場で製造したワクチンの一部に、通常よりも高い確率で重い副作用が発生していることが分かり、同社製ワクチンの輸入を進めている厚生労働省は23日、12月上旬までに調査団をカナダに派遣し、情報収集を行うことを明らかにした。カナダ政府はGSKからの使用中止要請を受け、17万回分の使用を取りやめたという。
調査結果によっては日本への輸入が中止される可能性もある。優先接種対象者5400万人のほとんどは国産ワクチンが使われるが、高齢者(2100万人)のうち1千万人は輸入ワクチンが使われる予定で、今後、影響が出る恐れもある。
厚労省に入った情報などによると、カナダ政府は10月26日からワクチン接種を開始。このうちマニトバ州で使われたワクチンで、通常1、2例程度とされる重い副作用が6例発生したという。詳しい症状や原因は不明だが、患者はいずれも回復した。GSKはすでにカナダに660万回分のワクチンを出荷しているが、使用中止を要請したのは同州で使われたワクチンと同時期に製造された17万回分。原因がワクチンの製造方法や品質によるものなのか、一時的な製造工程の不備によるものなのかが調査の焦点になるという。
日本政府が輸入を計画しているのはGSK製3700万人分と、スイス系製薬会社「ノバルティス」製1250万人分の計4950万人分(いずれも2回接種)。仮にGSK製の輸入が中止されれば、高齢者1千万人には行き渡るが、優先対象者以外への供給量は大幅に減る。また、ノバルティス製ワクチンの輸入はGSKよりも遅れる見通しで、来年1月からとしている輸入ワクチンの接種時期も遅れる可能性が高い。
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