
毎年冬に流行する感染性胃腸炎の発症者数が、例年に比べて激減している。秋以降の新型インフルエンザの感染拡大に伴い、うがいや手洗いなど予防意識が高まったことが減少の一因と考えられる。県難病・感染症対策課は「今後増加する可能性はあるので、予防を徹底してほしい」と呼び掛けている。
感染性胃腸炎は、ノロウイルスやロタウイルス、細菌などが原因で起きる。ノロウイルスの場合、例年11月後半から患者数が増え始め、12、1月にピークを迎える。ウイルスに汚染された食品や手指を介して感染し、嘔吐(おうと)や下痢、発熱などの症状がある。感染力が強く、小学校や保育所、幼稚園、高齢者福祉施設などで集団感染が起きることもある。
和歌山県内では31カ所の定点医療機関が患者数を報告している。2009年12月21~27日の患者数は118人(定点当たり3・81人)だが、08年同時期は385人(同12・42人)、07年同時期は320人(同10・32人)と、過去2年と比べて半数以下になっている。
県難病・感染症対策課によると、患者数減少の一因として、新型インフルエンザの流行の影響が考えられるという。手洗いやうがいなど、インフルエンザと予防方法は共通しており、感染性胃腸炎の患者減少は流行している新型インフルエンザ対策の効果と見られている。
一方で、新型インフルエンザの流行で定着したアルコール消毒は、ノロウイルスに効果がないため、嘔吐物を処理する際に塩素系消毒剤を使うなど、注意が必要という。同課は「例年に比べると非常に少ない。けれども冬場に多い疾患であり、集団感染で広まりやすい感染症。今後もうがい、手洗いの予防策を徹底してほしい」と話している。
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