
都内の保健所などで行われているHIV検査を受ける人が減少している。都のまとめによると、1~3月に検査を受けた人は、平成21年の1~3月に比べて約3割も減った。HIVに関する都民の意識が薄れていることが原因とみられる。HIV感染者も減ってはいるが、都は「検査を受ける人が減ったためで、実数はむしろ増えているのでは」と話し、危機感を募らせている。
保健所などで行われる無料匿名HIV検査は5年から始まった。検査当日に結果が出る即日検査を16年に導入したこともあり、検査人数は年々増加。20年には3万1345人が検査を受けていた。
しかし、21年に検査を受けた人は2万8436人と20年比で約1割減少。減少傾向は22年になっても続いており、22年1~3月に検査を受けた人は、21年同期の8296人より2669人減の5627人だった。
都は21年の減少については「新型インフルエンザに関心が集中した影響ではないか」と分析。だが、22年も低迷していることから、「HIVへの関心が低下してきた」と警戒している。
一方、都内のHIV感染者は20年の447人が過去最高で、21年は369人と減少した。しかし、検査を受ける人が減っているため、都は「この減少は現状を反映しているものではない」と推測している。
HIV感染は自覚症状がなく、無治療の場合は数年から十数年で発病する。担当者は「発病をコントロールすることが可能な病気なので、早期発見が重要。多くの方に検査を受けてもらいたい」と話す。
都は6月を「HIV検査・相談月間」に設定し、期間中は即日検査の定員拡充や講演会などを行う。検査などに関する問い合わせは、都感染症対策課TEL03・5320・4487。
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