
欧米で猛威を振るう"モンスター"がついに日本へ上陸してしまった。獨協医大病院(栃木県)は6日、ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性菌が、インドから帰国後の50代の日本人男性から見つかったと発表。国内での確認は初で、健康な人でも感染する可能性があるというスーパー耐性菌。手も足も出ない恐怖の細菌に、医療関係者は戸惑いを隠せない。
多剤耐性菌は多くの抗生物質に耐性を示す「NDM1」という遺伝子を持つ。インドやパキスタンが発生源とされ、欧州などで患者が増加。世界保健機関(WHO)などが各国に監視を呼び掛けていた。
男性はインドで病院にかかっていた。同院では「感染経路は不明だが、菌はインドから持ち込まれたと考えている」との見解を示した。
「スーパー耐性菌」の恐ろしさとは何か。耐性菌に詳しい医療関係者に聞いた。
--そもそも耐性菌とは?
「人間の体内や周辺に普通に存在し、通常は害を及ぼしません。薬剤に対抗する遺伝子を持っていますが、余計な能力なので他の菌との生存競争には不利なのです」
--例えると?
「ケンカ好きもケンカの相手がいなければ力を発揮できない、ということでしょうか」
--そこへ抗生物質という"ケンカ相手"がやってくると
「競合していた周囲の菌は抗生物質に殺され、勢力を広げる環境が整って一気に増殖します」
--やはり危険なのは院内感染でしょうか
「自宅で前に医者からもらった抗生物質を勝手に飲むのもダメ。多剤耐性菌を抑える競合相手を殺し、増殖のきっかけを与えることになりますから」
--症状は?
「多剤耐性菌が爆発的に増えると腎臓にまで炎症を起こし血液に乗って敗血症になることもある。薬の飲み方で過去に多剤耐性菌を増やしてしまった病気としては結核があります」
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